昨日紹介した記事で私が購入した書籍の中に「アムウェイ自由の翼」がある。
つい最近の話ではあるが、実際にアムウェイに勧誘ををされた。それがきっかけとなり購入したのだが、どういう世界でどういう人たちが何の目的でアムウェイを紹介しているのか非常に興味を持った。
私はMLMには否定論者であることは先に言及しておく。
それはこの本を読む前も後も変わらない。
Contents
私とアムウェイのファーストコンタクト
20代前半頃、街の景色がイルミネーションで彩られ11月も終わりに差し掛かるそんな時期に初めてアムウェイの存在を知った。
きっかけはハロウィンパーティだった、俗に行く「街コン」といった定義で招待されたパーティではある。
普段であれば、そんなところに自ら出向くことはないのだが、たまたま仕事の関係先の人から呼ばれたので仕方なく参加といった形でなんとも面倒なイベントだった。
街コンに参加されたことのある人であればわかるであろう。
定まらないターゲットと中途半端な時間。
それを想定していた。
が、それも杞憂で、女性の顔面偏差値がかなり高めだったことと、コスプレ衣装の露出度の高さに素直な喜びが隠せなかった。
そこでたこ焼きパーティーへと誘われる。
当時の仕事仲間と一緒に参加することとなったのだが、部屋には10人程度いたであろうか、ボスみたいな存在とその取り巻きたちが・・・
「アムウェイってしってる?」
からはじまりあとはお決まりの流れ。
アムウェイ会員とのセカンドコンタクト
一時期ペアーズという恋愛のマッチングサイトを利用していた時期がある。
今度記載しようと思うのだが、片思いを応援してくれていた同僚がその片思いの人と付き合うという珍事が私の人生で起きたため、「リアルの世界は辞めよう」と思っていた時期だ。
プロフィールの紹介画面に友達、恋人ではなく「人とのつながりを大事にしたい」と書かれていたことを今でも覚えているが、メールでのやりとりもあまりしていない状態で向こうから「会おう」というので、少しビビりながらも、タフな知人を連れていくことで、了承。
男だって見ず知らずの女性と出会うのは怖いのである。
こうして2対2のカラオケにいったのだが、途中で何度か女性が退席し、だれかにになにか連絡を取っていると思われたのだが、特に気にすることもなくカラオケを楽しむ。
お決まりなのだが、アムウェイの会員は綺麗な人が多いので騙される男性も多いのではないかと思う。
楽しいカラオケも終わり解散となるのだが
「今度大勢でたこ焼きパーティしない?」
「ボードゲームでもいいよ」
と、女性からの提案があり、面識のない人間と積極的に会おうとするのは何かあると思い上記の行動と照らし合わせた結果私と知人は目を合わせ、速攻で帰宅。
のちにその女性を本名で検索したらSNSで情報が垂れ流しでアムウェイであることが決定的となり、非常にがっかりした経験がある。
なぜこの人たちはアムウェイに嵌ってしまったのだろうか・・・
アムウェイに嵌ってしまう3つの理由
- 自分と他人の生活レベルを比較して劣等感をを感じてしまう。
- 経済学的知識が欠如している又は営業経験(モノを他人にうったこと)がない。
- 家族や友人との「絆」というワードに弱く、人生経験に乏しい
自分と他人の生活レベルを比較して劣等感をを感じている人
アムウェイの決まり文句は、誰それがどのランクでどの程度の報酬を得ていて、先日はどこにいったとか、どこで生活をしているとか、どこでもできるビジネスである等
一般的に日々辛い業務に従事している社会人が耳にすれば「まずありえない話」を平然と言ってのける。
それに引き換えあなたの生活はどうだと遠回しに言及。
揶揄し、成功体験と日々の生活を天秤にかけさせることを目論んでいる。
現在ではSNS等の利用により、その成功体験を発信することは容易であり、且、具体的に人からの羨望をうけることができるため、現代の方がよりアムウェイに加入してしまう人間が多いのもうなずける。
こうした、知らない人間の知らない場所で起きていることを鵜呑みにして自分の生活と比較してしまう人が非常に危険であるということ。
特に第三者の経験は身近な人間が話をするよりも説得力が増すという心理学的要素も絡むため、説得力が増してしまう。※ウィンザー効果
経済学的知識が欠如している又は営業経験(モノを他人に販売したこと)がない
アムウェイ自由の翼にかかれていることでこういった設問がある。
あなたなら、どちらをお選びになるだろうか。今すぐに100万ドルの現金を手にするか、それとも毎日、価値が二倍になっていくという保証つきで1セントを受け取るか。
経済学を習った人間であれば、間違いなく前者なのだが、この本によるとそれは誤りで、
1ヶ月を30日と換算した場合420万ドルを失い、31日で換算した場合840万ドルを失ったことになる
とある。
要するにこの単純な設問に騙される人はアムウェイに加入する。
いつどこでだれがどのように保証してくれるかは言及しない。
先輩ディストリビューター(アムウェイの販売員)が指導してくれるのでそれで頑張りなさいということ。
ビジネスプランとしてMLMが儲からない理由は、「ねずみ講仕組み」で検索していただければ幸いである。
※これに関しては同一人物がたくさん商品を買ってくれれば、解決する問題ではあるが、そもそも金がない人間が加入しているのに無駄に購入することができるわけがないので、やはり現実的ではない。
しかし、例外も存在する。
業界のインフルエンサーであれば話は別で鶴の一声で商品を販売することができれば、アムウェイは確実に儲かる仕組みになっているし、そもそもインフルエンサーであれば他の方法でもお金はたくさん稼げる。
どの業界もヒエラルキーの上にいる人間が儲けているのがわからない人間は搾取され続け、結果的に馬車馬のように働かなければ利益は得られず。
商品を販売したことがない人間は、なぜ自分がその商品を買うのか考えたことがないから結果販売員となっても売れないし、追加購入を余儀なくされる。
営業マンになるための本を読んだほうがよっぽどためになると思うのだが・・・
家族や友人との「絆」というワードに弱く、人生経験に乏しい
ワンピースやディズニーを妄信する人に多い.
特に女性であろうか。
書籍には、旦那と一緒に子供の参観日に行くことができるようになったとか、仕事で忙しかったときには考えられないほど円満な夫婦生活が送れるようになった。
とパターン別で紹介されている。
アムウェイのビジネス構造であれば、ある一定ランクのディストリビューター(販売員)になれば寝てても稼げるぐらいのことは書いてある。
それと同時にヒトのためになると説得してくる。
「人に良い製品を紹介すれば、喜びそして分かち合い、利益としても還元される」というみんなが幸せになれる構造を訴え、まるで脳みそがお花畑でできているのではないかと思われることがたくさんかいてある。
「アムウェイビジネスを始めるにあたって、わからないことは先輩や同一格の販売員があなたをサポートするので不安なことは一切ない。」
そして販売員になるためには1万円のキットを買うだけですよと・・・
まるで小学校の先生が恥ずかしがって、手を挙げて発表できない子を頑張らせようとするかのような発言。
稼ぎたいという利己的な感情を棚上げしたような文章がうまく構成され、さも素晴らしいものだと思わせるように表現されている。
ここが私の中で一番気分を害した内容だった。
まとめ
以上簡単ではあるが、アムウェイに引っかかてしまう理由3つである。
「不安がなく」、「仕事が充実し」、「お金も稼げて」「みんなで幸せ」ってどっかで聞いたことあるなと思ったら、この本を読んで久しく思い出しました。
進研ゼミについてくる漫画を。
仕事もプライベートも交友関係もすべてが円滑に進むようになると記載されているからでしょうか・・・
アムウェイ会員を辞めさせるのは女性にディズニーを嫌いになってもらうのと同じくらい難儀なものなので、辞めさせるのを辞めましょう。
私がこの本で参考になったことは、
実力があればこんな夢見商法でも稼げるということと、アムウェイはアメリカンウェイが省略されたものだという無駄知識です。
この本は表面上はあまり良いことが書かれておりません。
が、「アムウェイに加入させるためのビジネスのテクニック」が多く使われているのも事実で、「羨望」「共感」「不安」「救い」などが誘導されやすい原因かと思います。[amazonjs asin=”4478701423″ locale=”JP” title=”アムウェイ 自由の翼―思いを実現させるビジネス”]